蜩一句

自作の川柳と絵画と写真のページです

2016-01-01から1年間の記事一覧

玉に瑕あって私のものとなる

裏口はいつも開いてる 世のために

噂から始まり恋は第2章

輪を抜けてやっと自分が顔を出す

提灯も吊るさず終わる村祭り

一線を越えて平和の種を蒔く

掃除機の掃除で終わる日曜日

運命の糸は斜めに手繰り寄せ

「踏切で止まる電車 」を待っている

先の先 見えて背丈が縮み出す

幸せを半分くれた水たまり

声かけて家庭の事情話す羽目

ソーメンを茹でて独りの夜と昼

あと半歩手すり伸ばして永らえる

めまいくらくら 夢の続きが重すぎて

バラの花 束ねて輪ゴムきつくなる

恋をして甘く見られているワサビ

時を待つ いつまでも待つ鶴と亀

鶴を折り 記念日だけの平和主義

幸せの塊になり落ちてゆく

鎧戸を上げる 仕事の山がある

病院へ ほうれい線は深くなる

嫌われていたんだワサビ効きすぎて

後のない完熟トマト なんだから

じっと手を見てる暇などない暮らし

真っ暗だ 傘が大きくなりすぎて

入りたい頼りなくても君の傘

複雑な気持ち包んでいる両手

戦闘力強化 ワサビを練りこんで

がんばれと言うには細すぎる うなじ